2013年7月22日月曜日

複雑性と不確実性


ある問題があった場合、
複雑性と不確実性にわけて考える

この整理論は経営センスの論理で紹介された考え方

意外とこれが役に立つ

仕事をしていて少し重い仕事だなと感じる時がある

そんな時

複雑性が高くて重く感じてるんだろうか、
それとも
不確実性が高くて重く感じてるんだろうか

そう自分に問いかけてみる

複雑性が高い問題というのは、実はそれほど大した仕事じゃない
一つ一つの事象、問題は単純で、
それが重なり合って絡み合っているように見えるから
なんだか複雑で重く感じているだけだからだ

こんな問題は、一つ一つ大した問題じゃないものを片付けていくだけ
つまりやれば終わり、なのだ

逆に不確実性が高い仕事の場合、
これはちょっとやっかい。

不確実性が高い仕事というのは、
まずもって解決策が思い浮かぶまでに時間がかかる
そして解決策が思い浮かんだとしてもそれがあってるかどうかがわからない

だから不安になる

でも、逆に考えてみれば
そんな不確実性の高い課題を乗り越えるってのは
わくわくするような仕事である場合が多いし
それを乗り越えれば何か大きな価値を生み出せる事が多い

そう考えれば不確実性の高い仕事の重さは
やりがいの大きさに変わる

こうやって複雑性と不確実性の考えを持っていると
仕事ってだいたいそんなに重いもんじゃない、ってことに気がつく

念のため
不確実性の高い仕事をやりがいだと思えない人のために補足を

不確実性が高いときにしなければいけない事って実は意外と単純

何が不確実なのかをリストアップする事
リストアップされた不確実な何かから不確実性を取り除く、
つまり起こりえる事象を洗い出して、その確度がどのくらいか調べるだけ

ただ、それだけなんだよね

確度がどのくらいか調べるには、仮説、検証という方法もあるし、
ある程度似た事例から推計したっていい

要は自分がこんな感じかな、と思えて
判断ができるぐらい頭を使って考えれればそれでいいんだ、
わからないものは誰にもわからない、
だから誰よりも自分が一番考えた、そう思えるだけ調べて、考えていれば
誰に突っ込まれても自信を持って回答できるし
自分を信じて業務に落とし込める


こんな単純な事を意識するだけで
重たーい仕事がなんともなくなる
という話でした


・・・・・

関連書籍
経営センスの論理 - 楠木 建



2013年1月3日木曜日

メディア型プラットフォームとは?

前回は修士論文のテーマが
 ---
 メディア型プラットフォームの国際化
---
であることを書かせてもらいました。
さて、早速ですが

メディア型プラットフォームってなんでしょうか。
プラットフォーム間競争における技術「非」決定論のモデルという論文の中で
早稲田大学の根来先生と加藤さんがすごくいい感じにまとめてくれています。 

ちゃんとした議論はリンクから本文を確認してもらうとして、
 そもそもプラットフォームと言ったときに二つの側面があるみたいです 

1.基盤型プラットフォーム
   補完製品が存在する製品
   ex. ゲームには補完製品としてゲームソフトが存在 

基盤型プラットフォーム/ファミコン

2.メディア型プラットフォーム
 仲介、決済、コミュニティ機能を保有するサービス
 異なるユーザーを出会わせる、コミュニケーションを媒介する、
   取引を媒介するなどの機能を持つサービス
 ex. クレジットカードは加盟店と利用者の取引を媒介

メディア型プラットフォーム/カード会社

---
プラットフォームのメディア機能的定義は、

 「プレイヤーグループ内やグループ間の
意識的相互作用の場を提供する製品やサービス」である。

ここで、「意識的」とは、当事者が別グループの大きさや質を
「意識」しているがゆえに生まれる相互作用が、
 少なくとも一つのグループから別のグループに対して存在する
ということである。
---
だそうです。

なんかよくわからないですよね。

平野敦士カールさんの著作『プラットフォーム戦略では、

プラットフォーム戦略とは

1. 多くの関係するグループを「場」に乗せ
2.マッチングや集客などさまざまな機能を提供し
3.検索や広告などのコストを減らし
4.口コミなどの外部ネットワークを創造する

ことだとしています。

また、

「場」を提供して、かつ「場」において直接・間接的に
やりとりを促すというビジネスモデル

複数のグループをつなぐことで
付加価値を創造する事がプラットフォーム戦略の本質

だと述べられています。

どうでしょうか、少しは噛み砕けましたかね。
通常のビジネス、プラットフォームビジネスを図に書くと下のようになります。

プラットフォームと通常ビジネスの違い

シングルサイドビジネスというのが通常のビジネスで、
ある小売り企業が商品を消費者に売る、というイメージです。

ツーサイドプラットフォーム、マルチサイドプラットフォームが
まさにプラットフォームビジネスのイメージで
ある「場」に二つ、もしくはそれ以上の複数のグループを集め
出会う場を提供する事で収益を得るビジネスとなります。

僕が研究対象にしたビジネスを例に出すと

ホットペッパー
ホットペッパー 

リクナビ
リクナビ

です。

どうでしょ。
なんとなくわかりますか?

プラットフォームとか呼ばれる"場"にいろんな参加者を集めて
相互作用するってことですが、

例えばホットペッパーで言うと、
お客さんを呼びたい飲食店さんをホットペッパーという場に集める
集客したい飲食店さんが集まるホットペッパーという場に
これからどこかに飲みに行こうと思ってる人を連れてくる

そうすると、
・集客したい飲食店さん
・これから飲みにいきたいお客さん
が出会う場になりますね

ホットペッパーのプラットフォームモデルを整理するとこんな感じ

ホットペッパーのプラットフォームモデル

リクナビも同じです
・新卒者を採用したい企業さん
・新卒で就職したい就活生
をリクナビという場に集めて出会ってもらう


リクナビの事業モデルを整理するとこんな感じ




出会ってもらってコミュニケーションやらなんやら
相互作用できる場
そんな場がつまりメディア型プラットフォームというわけです

こんな感じのプラットフォームというやつには
(正確に言うとTwo-sided-Marketだったと思う、、、)
いろいろと不思議な力が働くといわれておりまして

次回はそんなツーサイドプラットフォームに特有の理論のお話を
書こうと思います

ではまた、次回

・・・・・
■関連書籍・資料
プラットフォーム間競争における技術「非」決定論のモデル
 根来龍之・加藤和彦

プラットフォーム戦略
   平野 敦士 カール、 アンドレイ・ハギウ
プラットフォーム戦略










修士論文のテーマ


今後、修士論文の内容を徐々に公開していこうと思います。
ただ、修論の内容をそのまま書くとアカデミックな書き方になってしまうし
そもそも言葉の定義にとらわれすぎる部分があって
本質的な議論ができないところがあるので、崩しながら書いていきます

そういうわけで、
いいわけになるけど
言葉は必ずしも正しい定義で用いないし
なんとなくわかりやすければいいや、というスタンスで書きます

まずはテーマですが、テーマは
---
メディア型プラットフォームの国際化
- ビジネスモデル移転の視点から-
---
ということでいわゆる情報サービスの中でも
メディアの形をとるものをいかに国際化していくか、
国際化戦略をどうしていくべきか、というのを研究してました

まぁ前職の会社が好きだったので(というか辞めた今でも大好きな会社だけど)
自分がメディアを国際化していきたい、
そんな思いもありせっかくの研究の機会をこれにあてないわけがないよね
って感じで入学前に提出した研究計画書からまったく変えないまま望みました

というわけで、少しずつ書いていくつもりですが
まずは議論の目線をそろえたいので、
次回あたりから

メディア型プラットフォームって何?
とか
ビジネスモデルって何?とか

その辺りのみんなの考え方がズレがちなところを
僕はこういう意味で使ってますよってところを書こうかと思います。

別に僕が書いているものが正しいって事を書く訳じゃなくて
こういう意味で使ってるので勘違いしないでねっていう言い訳のためですね


ではまた次回[メディア型プラットフォームとは?]

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