プライシングにおいて面白い話があった
米国のウォッカ市場のリーダー企業、ヒューブライン社のスミノフブランドの事例
ウォルフシュミット社がスミノフと同品質で1ドル安いと称するブランドを投入
ヒューブライン社がとった価格戦略は
1.既存ブランド(スミノフ)は価格を1ドル値上げ
2.ウォルフシュミット社と同価格(1ドル安い)ウォッカを別ブランドで投入
3.同時にさらに低価格のウォッカをもう一つ別ブランドで投入
1.2.の戦略までは自分で考えた打ち手の範囲内
1.は
・価格が利益に及ぼす影響(感応度分析をすればかなり強いはず)
・プロスペクト理論
=低い参照価格が形成されるとそれよりも高く販売されたときのマイナス影響が大
・値下げによる低価格化の負のスパイラル(価格競争の勃発)
この三つを考えれば既存ブランドの値下げは打つべき手ではない
一方で、低単価の需要をみすみす競合に奪われるわけにはいかないので
2.として
低価格の商品を別ブランド
つまり既存ブランドの価値を下げずにあらたな商品で対応していく
という戦略がとられる
ここまでは当たり前なんだが、
スミノフの事例ですばらしかったのは
3.の戦略で
もう一つ別ブランドでさらに低価格の商品を投入することで
価格競争しても無駄だと競合企業にメッセージを出したことにある
このメッセージにより
「値下げするならこちらもさらに下げますよ」 という意志を表示し、
競合企業にさらなる値下げが無駄であると思わせ
無意味な値下げ競争を防ぐことに成功した
やはり色々な事例を知ることで新しい発見がある
話を聞け、「ばなるほど、そりゃそうだ」って感じなんだが、
普段の硬い頭では気付かない
目からうろこでした
......
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