2010年8月17日火曜日

MBAで学ぶことと、実務に活かすこと

学んだことは活かしたい
誰もが思うこと
だけどこれが結構むずかしい


商品開発を例に考えてみよう

商品を市場に投入する際に
必ず言われるのは、

「どこにニーズがあるのか」

ニーズがあるものを提供する
これ自体は正しいことのような気がするし
マーケティングの基本だと思う

一方で、これもよく言われることなのだが、

「ニーズ発想では破壊的イノベーションは生まれない」

インクリメンタルなイノベーションを繰り返したところで
いつかは破壊的なイノベーションに駆逐されるリスクはぬぐいきれない

どっちも正しい
だからどちらの選択もありえるはずだ

それなのに仕事をしているとどうしてもニーズ発想が強くなる
当たり前だが、商品を市場に投入するまでには多くの関係者の合意が必要だからだ

ニーズがあるかどうかわかりません、
でも売れると思うんです

こんなことを許すマネージャーはなかなかいない

ここが学校のケーススタディにはない実務の難しさだと思う


本来どっちも正しいこと(=要は正解なんてわからない)んだから、
結局、最後は本人(もしくは関係者)の意志っていう部分も多々ある

だから学んだ事を実務に活かしていくためにも
自分の意志を通す、実現するためにどうしたらいいかってことを考えないといけない

ビジネススクールでどんなにマーケティングを習おうが、
イノベーションのジレンマ(The Innovator's Dilemma)を習おうが、
所詮机上の空論(もしくは事例への後付け説明)

理論・空論は自分の頭で考えるベースの力でしかなくて
企業の中で働くのであれば、社内政治の力も身につけないと
能ある鷹が爪を隠したままになってしまうし、猫に小判、豚に真珠だ

社内政治というと、なんか汚いやり方のように聞こえるが、
それこそがコミュニケーション能力でありビジネススキルなんじゃないかと思う

やり方が汚いとか、組織の問題だとか
自分に言い訳をする前に、ビジネススキルとしての政治力を身につけるべき

MBAで学んでいるとどうしても
理想論というか、頭でっかちになってしまうけど、
実際の実務の現場で役に立てなければ
何の意味もない






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