2011年3月19日土曜日

早稲田大学 ビジネススクールの卒業式中止

3月18日にニュースリリースが出た
大学院商学研究科2010年度3月学位授与式の中止について

2年間、一生懸命取り組んだことのひとつの大きな区切りとしての卒業式だけに
関係者の方の気持ちを思うと、なんとも言えない思いになる

大震災の影響、計画停電でひとりひとりが人のためを思いながら行動している中では
学位授与を大勢で祝う式典を開催するというのは不謹慎なのかもしれない

ビジネススクールでの2年を過ごした立派な先輩方だから
こういった背景も理解し、自分なりに租借し、納得しているかもしれない

僕からの祝辞などなんとも思わないだろうし、
そもそもこんなブログを見ている人がいるとは思わないけれども

一言だけ



ご卒業おめでとうございます



・・・・・

2011年3月13日日曜日

メタナショナル経営とGEのリバースイノベーション戦略

一つ前の記事でGEリバースイノベーション戦略について
ちょっと触れたが、簡単にまとめた時の資料があったので
アップロードしておいた。

まず、そもそもなぜGEのリバースイノベーション戦略に興味を持ったかというと、
グローバルビジネス理論の授業で学んだ
メタナショナル経営を実践している組織体を探していたから。

メタナショナル経営の内容については↓の資料を読んでみてください。


このようなメタナショナル経営を実践している組織としてGEに注目したんだけれども
そのきっかけが、さっきのHarvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2010年 01月号 [雑誌]の記事。

これをごく簡単にまとめたのが、↓の資料


あくまでも授業で口頭補足しながらのものなので
抜け漏れもありますが、まぁそれなりに内容は網羅しているつもりです。


・・・・・

Leadership in India を聴講して


先週末、アジア・サービス・ビジネス研究所主催のセミナー
「インドビジネスにおけるリーダーシップ」に参加してきた。

会場は早稲田大学11号館の903教室。
馬蹄形の教室で割と人数も入る教室だが満員御礼、立ち見も出ていた。

講師はジテンドラ・シン(ペンシルベニア大学ウォートン校教授)で、
THE INDIA WAYの著者

The India Way: How India's Top Business Leaders Are Revolutionizing ManagementThe India Way: How India's Top Business Leaders Are Revolutionizing Management
Peter Cappelli Harbir Singh Jitendra Singh Michael Useem

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先日、THE INDIA WAYを読んだゼミメンバーが面白かったと言っていたので
かなり期待していたのだが、
期待していたよりは若干ざっくりした内容が多かった。

あまりメモもしていないのだけれども、
念のため記載しておく。

前半は世界経済におけるインド経済の位置づけをマクロデータを用いて説明
この説明がインド経済の基本データを知っている人からすると、
ちょっと、というかかなり余分に時間を使ってしまった。

後半になってやっとインド人リーダーの資質の話になる
面白かったのは

英語を公用語化する日本企業に話題が及んだ際に、
日本人は日本語を失うとアイデンティティを失うと考える人が多い、
という意見に対して、インド人はどう考えているかという回答。

"Think in English and act Indian"

インド人のアイデンティティはインド人の中にあるもので、
英語を使ったとしてもなくなるものではない。という意識

インド人のLeadershipに関するポイント

Holistic Engagement with employees
- HOw indian leaders think about nature of employees

Improvisation and Adaptability
- Leaders must be flexible
Improvisation is also at the heart of the india way.
In a complex, often volatile environment with few resources and
much red-tape, business leaders have learned to rely on their wits
to circumvent the innvmerable hurdies they recurrently confront

Creative Value Propositions
ここはGEの例を出していたんだけど、
GEはマーケットとしての大切さで言えば中国の方が大切だと言っているが
戦略的(頭脳の獲得のようなイメージ)にはインドの方が大切
インドで生み出されたビジネスモデルを少しリファインすれば
200近い進出国に輸出が可能になる

以前にダイヤモンドハーバードビジネスレビューで読んだ
How GE IS Disrupting Itselfの内容に近い。
※日本語で読みたい方は、お金がかかりますが、
Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2010年 01月号 [雑誌]
にGEリバースイノベーション戦略としても出ています。

あの時は発表用にイメルト本も急いで読んだけど、
なかなか面白かった記憶もある。
(ハーバードビジネスレビューの内容の方が面白い)
ジェフ・イメルト GEの変わりつづける経営ジェフ・イメルト GEの変わりつづける経営
デビッド マギー 関 美和

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あとは、
Broad Mission and Purpose


うむ。いまいち自分自身何が大切なポイントだったのかわかってないかも。
いろいろ多く詰め込みすぎてポイントがぼやけたままのセミナーだったかな。
(人のせいにしちゃ駄目か、、、)



・・・・・

2011年3月5日土曜日

Leadership in India

明日はゼミの先生が所長を務める
アジアサービスビジネス研究所のセミナーがある。
せっかくの機会なので参加しようと思います。
感想はまた内容のまとめとともに書こう思います。

以下セミナー情報
========================================================
「インドビジネスにおけるリーダーシップ」

           プログラムはこちら

   講師:ジテンドラ・シン(ペンシルベニア大学ウォートン校教授)
   日時:2011年3月5日(土) 17:00~19:00
   場所:早稲田大学 早稲田キャンパス11号棟903教室
      参加無料/使用言語:英語

【主催】早稲田大学重点領域研究機構 アジア・サービス・ビジネス研究所
【共催】国際ビジネス研究学会(JAIBS)、国際交流委員会

・・・・・

2011年2月14日月曜日

世界で通用する人材の条件

Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2011年 03月号 [雑誌]Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2011年 03月号 [雑誌]

ダイヤモンド社 2011-02-10
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2011年3月号のDIAMONDハーバードビジネスレビューは
プロフェッショナル 「仕事と人生」論
まったく興味をそそられない分野だ

とはいえ、
興味のない分野でこそ
普段の自分の考え方からはかけ離れた新たな発見があるかも
なんて考えながらいくつか読んでみた

以下の二つは「nice!」を押したい感じ

How Will You Meaasure Your Life? (クリックするとPDFが開きます)
「人生のジレンマ」を克服するために
クレイトンM. クリステンセン

Making It Overseas (クリックするとPDFが開きます)
世界で通用する人材の条件
マンスール・ジャビダン、メアリー・ティーガーデン、デイビッド・ボーエン

クリステンセンの方は下手にまとめるより原文を読んだ方がいいと思うので、
というか、
クリステンセンの方はみんなにちゃんと読んでもらって考えて欲しいと切に願う

別にクリステンセンが言ってることが全て正しいとは思わないけど
この記事を読んで自分で考え直すことに意味がある

というわけで、
今回は「世界で通用する人材の条件」についてまとめる

===========
国内で高い業績をあげるエース社員が
グローバル環境になるとまったく成果を出せないケースがある

著者らは、異なる環境下で活躍できる人材と失敗に終わる人材の分かれ道をさぐるべく
世界各国の
シニア・エグゼクティブ200人以上
マネージャー5000人以上
を対象に調査を行った

成否を左右するのはグローバル・マインドセット

グローバル・マインドセットは主に3つの要素からなる

1.知的資本
国際ビジネスに関する知識や学習能力

2.心理的資本
異文化への寛容さと変化への順応力

3.社会的資本
人脈を築き、人々を束ね、文化的伝統や職業上のバックグラウンド
政治的見解が異なるステークホルダーに影響を与える能力

有能なグローバル・リーダーはこれら3つのすべてに秀でている

九つの属性からマインドセットを診断する
知的資本の三属性
- 自分のやり方がグローバル・ビジネスでどれだけ通用するか理解する能力

・グローバル・ビジネスの理解
・複雑性の認知
・コスモポリタン的な思考

心理的資本の三属性
- 新しい経験やアイデアの需要力が非常に重要

・多様性への情熱
・冒険心
・自信

社会的資本の三属性
- 自分とは異なる人々との間に信頼関係を築くときに役立つ

・異文化への共感
・対人影響力
・外交的手腕

努力でマインドセットのスコア改善は可能

知的資本の構築(三つの資本の中でも最も開発しやすい)

自分とは異なる人々に対して、違いを理解していなければ
効果的に影響を及ぼすことはできない

・国際関係の多い記事を読む(エコノミスト、フォーリンアフェアーズなど)
・各国事情について詳しいサイト、ビジネス上の規範を説明したサイトを訪れる
・国際テーマを取り上げるテレビ番組をみる


心理的資本の構築(最も開発が難しい)

次の二つの問いについて、自分なりの答えを考える

・自分にとって異質な人、場所、物事についてどう感じるか
 その理由は何か

・自分の感じ方を変える必要があると思うか
 それはなぜか
 自分意とってのメリットは何か

要は、新しい経験や考え方に接するようにせよ、ということ
普段付き合いのない人々と話をしてみたり、
国際的な映画、レストラン、美術館を体験してみたりすればいい


社会的資本の構築(経験を通じて獲得される)

・社会的な付き合いの幅を広げて、自分とは興味の対象が異なる人と接する

・その人が育った文化圏では、信頼を得たり、良いリーダーとなったりするために
 何が必要か、その刻にコミュニケーション上のタブーは何かと尋ねてみる


世界はフラット化しても人々は簡単には適応できない
今は過去のどの時代よりも情報が豊富で、世界中の人間同士がつながりやすい

しかし、だからといって、
現代人がそれだけの情報や、
つながりに適応するだけの準備ができているわけではない

「あなたをより知ったからといって、あなたのことが好きだ、一緒に働きたい、
という意味ではない」


世界は技術や相互接続の観点ではフラット化したのかもしれないが、
世界各国から集まった従業員が非常に異なる働き方をするという点では、
いまだに凸凹している

凸凹のある世界では、
文化や政治の違いを超えて、
まったく異なる人を束ねることのできるリーダーが求められている


・・・・・

2011年1月27日木曜日

続・ザッポス伝説 -ザッポスの成功要因について-

ちょっと前にザッポス伝説についての感想を書いたが
引き続きザッポスの成功要因について考えてみた

念のため先に"いいわけ"をしておくが
これはブログなのでアカデミックに考える気はないし、
アカデミックな定義と違っても実務的に理解できればいいと思っている

まずは、そもそものビジネスモデルを整理すると、
オンラインの靴屋さんはいわゆるプラットフォームビジネスになる
下図参照
















ツー・サイドプラットフォームビジネスとしてとらえると
(簡単のためツー・サイドと仮定する)
ザッポスの周りで働く主な力学はというと

・サイド内ネットワーク効果(図の①)
 同じサイド内の参加メンバーが増えれば増えるほど
 プラス(もしくはマイナス)の影響が出る
 Ex.1 Mixiを利用する友達が増えれば増えるほどMixiの価値が上がる(+)
 Ex.2 求職者が増えれば増えるほど採用への競争率が高まるので
    そのWebサイトを避ける(-)

・サイド間ネットワーク効果(図の②)
 違う参加の仕方をするメンバーが増えれば増えるほど
 プラス(もしくはマイナス)の影響が出る
 Ex.1 PS3にゲームを提供する会社が増えれば増えるほど
    消費者にとってPS3の魅力が高まる(+)
 Ex.2 マイナスが思いつかない、、、

の二つがある
基本的にはこの2つのネットワーク効果をプラスに働かせる打ち手を狙う(はず)
で、ザッポスの行動をまとめると下表のような感じ








もちろんバランスの問題もあるが、

・クリティカルマスを超えると一気に業界標準(Winner-takes-all)になりやすい事
・上述のサイド間ネットワーク効果のプラス面

を考えると、
消費者側、補完業者側(メーカー側)のどちらを先に増やすかという問題が出てくる

基本的にはリスクが少なくてリターンが大きそうな側にかけるしかないのだが、
ザッポスの場合は、後者の補完業者側を選んだ

・“靴の種類さえあればもっと売れる”という確信
・ユーザー数を増やすためには莫大なプロモーションコストがかかるが
 ネットバブルの崩壊でそれほど大きな手持ちキャッシュがなかった

という事が決め手だったが、この判断が正解だったように思われる

つまり、靴の種類を増やすというのは、いわゆるロングテールの考え方にも合致し
ザッポスを利用してくれたユーザーを効率的にアクションさせる事ができるからである
(お金をかけてユーザーを集めても欲しい靴がなければ売上げはたたない)

つまり、「ネットワーク効果をプラスに働かせた」ことが一つ目の成功要因だと考える


次に、大きな転換点となった
アウトソース vs 自前主義の影響を考えてみる

一般的にアウトソース化はコストを変動費化できるので
ビジネスの規模が小さい時にはいいが
売上規模が大きくなっても利益が増えにくい

逆に自前主義の場合、コストが固定費化されやすく
ビジネスの規模が小さい時には負担が大きいが
売上規模が大きくなるほど利益が増えやすい

また、アウトソース化は自社のコントロールが効きにくくなるリスクをはらむが
ある意味ではプロフェッショナルとして当たり前の品質は担保されやすい
自前主義の場合、自社方針に沿った運用がしやすいが
マネジメントにリソースをさかれる

そして、売上をどう作っていくかという問題であるが

売上 = 顧客数 × 顧客単価
顧客数(新規+リピート)
顧客単価(1回あたり単価×購入頻度)

全部できれば全方位で対策していくに超したことはないが、
たぶん打ち手のどこかで不整合がでてくるし、
立ち上げ期のベンチャーにぜんぶやることなんて無理だろう

基本的には、何度も何度も繰り返し購入するような商材
(かつ、マルチホーミングコストが高い)の場合は
リピートを増やし、購入頻度を高める方がフィットするだろうし

繰り返し購買するような商材ではない(かつ、マルチホーミングコストが安い)のであれば
新規獲得を増やして1回あたり単価を高めるほうが得策だろう

ザッポスの場合は、扱う商材が"靴"であったため、
繰り返し購入を前提としたビジネスが成り立つ範囲であったと考える
(下図のようなイメージ)













そうであるならば、コールセンターや配送に関しては
アウトソースよりも自前にして顧客ロイヤリティを高め
リピーター化してもらう方が売上UP、収益性UPにつながるだろう

ちなみにこのようなプラットフォームサービスは消費者側の利用料は
ほとんどのケースにおいて無料なので、
マルチホーミング(複数利用すること)コストはきわめて安いので
顧客ロイヤリティは本当にそんなに重要なんだろうか?という疑問もある

しかしながら顧客ロイヤリティを高め、
最初に使われる存在でいる事にはそれなりに意義がある、
なぜならば自分が欲しいものが見つかったら、
ほかのサイト(店舗)は面倒だから探さないというような
価格感度の低い消費者はそのプラットフォームで購入する可能性が高いからである

そもそもなぜ自前主義にした方が

・顧客ロイヤリティがあがるのか、
・収益性が高まるのか、

という所もある程度想像がつく
ザッポス伝説の中にも出てくるように、
受注経路としてはコールセンターが結構大きなチャネルになっていると思う

一般的にコールセンターといえば、従業員満足度は低く
マニュアル化された対応が主で離職率が高くなりがちな傾向がある

離職率が高いという事は

・求人費用が高くなる(求人広告費、時給を高めるなど)
・ナレッジが蓄積されにくく生産性が高まらない

これは、まさに収益性を下げる方向に働く要素である
そしてこれが一般的なコールセンターの実態だと思う

一方でザッポスがとった方法は

コールセンターの従業員に裁量権をもたせ、
かなり自由に顧客と対峙することができるようにしている

また、採用の時点でこういった顧客とのコミュニケーションを
楽しめる資質を持つ人材しか採用しないプロセスにしている

つまり、

裁量権が渡されているので顧客とのコミュニケーションを楽しんでよいわけで、
(むしろ顧客を驚かせるようなサービスが推奨されているほど)

これにより顧客満足度とともに従業員満足度が高まる

従業員満足度が高まるということは離職率も下がり、
求人費用が下がるともに、ナレッジが蓄積され生産性も上がっていく

生産性があがるとより顧客とのコミュニケーションを楽しめるようになり
顧客満足度もさらに上がるという好循環に入る

顧客ロイヤリティを高める、という方針のもと
人事制度も、現場でのオペレーション方法、権限付与も
整合性が取れたものになっているのである

これらをまとめると、
「自前主義で従業員満足度、顧客ロイヤリティを高めることがプラスに働いた」
というのが二つ目の成功要因

なんだよ結局最後は、

「サービス産業は従業員満足度を高めて、顧客ロイヤリティを高めましょう、って話か」
なんて思わないで欲しい、
あくまでもザッポス(靴販売)の場合はそっちの方が
売上の作り方にフィットしていたというだけで、
なんでもかんでも従業員満足度、顧客ロイヤリティを
高めるようなサービスを提供しましょう
なんて考えるのは間違ってると思ってるので
(往々にして日本のサービス産業は過剰サービス&コスト高=生産性低い)

あくまでもビジネスモデルとフィットする、
整合性があり打ち手の方向性に一貫性があるものにしないとダメなのだと思う
そういう意味では、
ザッポスの打ち手、進んだ道は
ビジネスモデルとの整合性も高く一貫性のあるものだったと思う


・・・・・

2011年1月25日火曜日

ザッポス伝説

顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか顧客が熱狂するネット靴店 ザッポス伝説―アマゾンを震撼させたサービスはいかに生まれたか
トニー・シェイ 本荘 修二 監訳/豊田 早苗 訳/本荘 修二 訳

ダイヤモンド社 2010-12-03
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ついに、というか、やっと、というか
初めてiPhoneで電子書籍を読んだ記念すべき一冊

ビジネス"小説"(もちろん小説ではないんだろうけど)として

「ザッポス」というビジネスの生い立ちを読み解くにはちょうどいいくらいの軽さだった

直感的な感想は「ザ・ゴール」を読んでいるようなイメージ
もちろん内容は全然違うしザ・ゴールの方がよりオペレーション手法の解説に重きがある
けれどもビジネス小説という感覚で読めば同じようなわくわく感を持ってサクサク読める

内容としては大きく分けると2つの流れになっている

はじめに
「ザッポス伝説」を築き上げた人物のバックグラウンドの共有

著者であり、社長であるトニー・シェイの
人生観というか、行動の基準になっている人となりを
少年時代から大学、起業に至るまでの人生を追いながら紹介する事で
物語の序章としての役割を果たしつつ読者と物語の背景・コンテクストを共有していく

ある意味で「起業する」人物がどんな特殊な人間であるかというのを
表現している部分でもある
また、その特殊性を許す土壌があったというのも重要なポイントかもしれない

いずれにせよ、彼の思考・人となりが共有されるので物語に入っていきやすい
ただ、若干盛り込みすぎて飽きてしまう部分も出てくるので、
ある程度人物像をつかんだら読み飛ばしてもいいかもしれない

メインのテーマは
「ザッポスが軌道に乗っていく過程」が描かれている

基本的には、
従業員満足度が高まると
サービス品質が高まる
すると顧客満足度が高まる
そしてそれによって事業の成長・収益性の向上がもたらされる
といういわゆるサービスプロフィットチェーンの好循環の話として捉えれば
大した感動もない話しだし、新たな気付きなんてものはほとんどない

ただし、一つ一つの打ち手、考え方が実務レベルで紹介されているので
表面的なビジネス書を読むよりよっぽど共感できるし、すんなり理解できる

サービスプロフィットチェーンの考え方を体系的に理解したいのであれば
この本を読む前に別の書籍を一読した方がいいかもしれない

例えば下の本などは、サービス全体の事が簡易に書いてあってわかりやすい
サービス・マーケティング 【第2版】サービス・マーケティング 【第2版】
近藤 隆雄

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ちなみにサービスプロフィットチェーンは下のようなフレーム


とはいえ、サービスマネジメントの授業で教わったように

従業員満足度が高まると本当にサービス品質はあがるのか?
サービス品質が高ければ顧客満足度は本当に高まるのか?
顧客満足度が高まれば売上は本当にアップするのか?

という部分についてはザッポスがとった一連の打ち手の一つ一つが
どうROEにどう影響を及ぼしているかというのをもう少し詳しくみてみないといけない
が今のところそこまで読み解けていないので
もう少し余裕ができたらちゃんと加筆しよう、、、


 

2011年1月22日土曜日

日本でソーシャル・ネットワークによる採用は進むか!?

一部の人材業界で以下の記事のように
日本もソーシャル・ネットワークでの採用活動が進むのでは!?
という話が出ているが、そう判断するのは早計だと思う

・ジョブボードからの脱依存、ソーシャルウェブへの移行が進む米国採用事情
・求人広告はやめとこう ソーシャル・ネットワークで一本釣りだ! - Market Hack

年初から米国発のSNSであるFacebookが話題をさらい
誰もがLinkedInに登録を始めているのだから
こういった意見がでるのはわからなくはない

ただ、この記事のソース元が米国だということを軽視しすぎている
まずは米国と日本の間の文化の違いを
ちゃんと認識するところから始めたほうがいい

異文化マネジメントの観点で言えば
最も大きな問題は「Role clarity:役割の明確度」である

アメリカでは仕事、業務内容が詳細にかつ明確に定義され
それに伴い必要なスキル、人材要件が明確に決まる
つまり人事担当者は"明確に定義されたスキルとそれを持つ人材"を探せばいい
これは詳細な経験職務と経験年数がわかれば、ある程度FIT感がわかる、
という事を意味する
だからこそ、Job Boardで大量の応募者の履歴書を見て面接するよりも
SNSで職務経歴、経験年数でターゲティングしてアプローチしたほうが安上がりになる

一方で日本は、というと
業務内容はあいまいで定義されておらず、
2年、3年ごとに職務がかわるローテーション人事という制度において、
全員をCEO化するかのようにゼネラリストを育てる

みなさんも、
・自分の役割を明確に、かつ詳細に定義できるか
・やっと業務を覚えたと思ったとたんに異動を命じられるといった経験をしていないか
考えてみるといい

日本におけるこのような人事慣習においては
DB化できるスペシャルな技術で人材をターゲティングして個別にアプローチするよりも、
広範囲のなんとなく業務をこなせそうな人材全体にアプローチして
多くの選択肢から選ばないと誰が本当にFITするのか判断ができない

二つ目の大きな問題は
「Task vs. Relationship orientation:任務遂行重視 vs 人間関係重視」
の部分である

米国は結果によって評価され、成績達成が大切にされる
また、ビジネス上の決断と個人の感情を分けるべきだと思われており
個人的に相手のことが好きだろうが好きじゃなかろうが仕事ができる
要は個人主義と言った方がわかりやすいかもしれない

だからこそ必要なスキルを備え、人材要件を満たしていれば十分で
職場での人付き合い、人間関係と言った部分はそれほど重要じゃない

しかし日本では人間関係が重視され
"What you know" よりも "Who you know"
によって仕事のパフォーマンスが変わる

だからこそ対面での対人コミュニケーション能力の確認が必須で
DB化できるようなスキルを前提とした採用フローが組みにくい


このような文化的な違いがあるからこそ
日本でSNSを中心とした採用活動が進むまでには時間がかかると思っている

誤解をしないでほしいのだが、
SNSを中心とした採用活動がまったく進まないとは思っていない

一部のトップ層を中心とした、
"スキルである程度判断がつく層" においては間違いなく進むだろうし
旧態依然とした人事制度に引っ張られないベンチャーのような企業では
必要なスキルを持った人材を効率的に吸い上げる仕組みとして利用されるだろう

また、今後日本の人事制度においても業務内容に対して明確な定義がされ
給与体系もそれに基づいた合理的なものに変化していけば
SNSを利用した採用も増えていくだろう


ただ、今すぐにSNSですべての採用活動が行われるようになる
という事はないんじゃないだろうかと思うのである



・・・・・

2011年1月13日木曜日

自分のアイデアを支持させる方法

ここ最近、職場でぶつかることが多い

自分にとって大きな課題だと気づいているのだが
理屈のない批判や、理屈のない仕事の仕方に許容力がない

平たく言うと、
やりたくないならやらなきゃいい、俺はもう知らん
やりたきゃ勝手にやればいい、俺はもう知らん
となりやすい、我慢ができないのだ

良い意味でいえば、自分の意見を持てるようになり
当事者意識、信念を持って仕事に取り組んでいるからこそそうなるのだが
現実問題、ぶつかるよりも目指す方向に並走できるように促せるようにならないと
これ以上の自分の成長を見込めない

自分はこういう問題に対して自己啓発的な解決策を探すのは性に合わないので
理屈で傾向と対策を理解して、腹落ちさせておきたい
そうすれば、冷静に対処できる気がする


今月のDIAMONDハーバード・ビジネス・レビューは
あまり読む記事がないなと思っていたんだが
ふと気休めにパラパラ見てたらタイトルの記事が載っていた
たぶん調査対象が米系企業っぽいのでちょっとコンテクストが違う感じもするし、
当たり前の事ばっかじゃねーかという話なんだが、
この悩んでいるタイミングでこの記事に出会った自分への忠告として
学ぶべきエッセンスを簡単にまとめておく

Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2011年 01月号 [雑誌]Harvard Business Review (ハーバード・ビジネス・レビュー) 2011年 01月号 [雑誌]

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[アーティクルの背景]

我々の認識
- 明快かつ論理的に説明する事が重要

現実問題
- 説明する相手は生身の人間
 (不安を抱く、意見が違う、自分の立場に影響がでるかもとひるむ)
- 新しいアイデアにはまず疑ってかかる

素晴らしいアイデアを実現するために人々を巻き込むことは、そもそも人間の問題
すなわち「ライフスキル」(日常の問題に効果的、建設的に対処する能力)

みんなアイデアや戦略を見出すことに関心が向いているが、
これらを実現するために必要なサポートを得ることは全く別の話

"決断"するという事は人間性やグループダイナミクスといった
あいまいな世界からは逃げられない

ビジネススクールにおいても

・問題を解決するためにアイデアを生み出す
・そのアイデアを検討し、議論し、みんなの理解を得、支持を取り付け、
 推し進め、成功させるための方法を考える

この二つの時間は8対2ぐらいの割合になってしまってる



[反対者や批判者を巻き込むテクニック]

著者らの調査では、誰よりも効率的に支持を取り付けた人は

・抵抗勢力を"無視する"

というようなずる賢い戦略を実践していない
むしろ真逆のやり方

・抵抗勢力を"抱き込む"

で成功している


批判された場合の対策はシンプルだが直観に反するものである
我々の直観
- データや理屈でみんなを説き伏せ、攻撃してくる奴は、
 脅威にならないようIQの力で打ちまかす

実際の有能な人
- 弾丸のように言葉を浴びせたりしない
 相手に敬意を払い、単純明快で常識的に対応する

たいていの人にとって
偏っていると思う相手に敬意を払うのは簡単なことではない
(個人的にはこれがかなり当てはまるし自分も偏ってる)

人間の動機(批判の動機)は多種多様でなので、
裏を読んだりしても無意味

敬意の対極は反撃
周囲は相手の攻撃が不当なものだとしても
反撃する人間を見て、相手側に同情してしまうかもしれない

だからこそ、
敵を引き入れ、あえて批判させ、反撃はしない

もっと高い次元にたって
すぐれた指導者としての印象を与える

有利な立場に回れば
人々はアイデアに共感し、話に耳を傾け、感情面でも近づいてくる



[批判への対処]

場当たり的な対応はダメ
成功の決め手は適切かつシンプルで、常識的な下準備

掲載されているアイデア潰しの24の質問リストに目を通し、
想定される攻撃と対応について事前に自問(もしくは支持者とブレスト)しておく



[偉大なリーダーたちは物語を語る]

偉大なリーダーに共通する特徴の一つ
単純明快なコミュニケーションという才能

このようなコミュニケーションとは、

・やさしく噛み砕く

というものではなく、

・みんなに問題を理解させるいちばんの方法を見つけさせる

というもの

この段落の内容については
先日ゼミで勉強したこっちの記事:Storytelling That Moves Peopleの方が参考になる


何はともあれ、
正直気に入らないが、感情コントロールをする術を学ぼう
それが自分のビジネスパーソンとしての質を高めるのだから



・・・・・

2011年1月12日水曜日

ハーバードの「世界を動かす授業」

ハーバードの「世界を動かす授業」 ビジネスエリートが学ぶグローバル経済の読み解き方ハーバードの「世界を動かす授業」 ビジネスエリートが学ぶグローバル経済の読み解き方
リチャード・ヴィートー 仲條 亮子

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ビジネス関連の書籍にちょっと飽きてきたときに
息抜きに読んでいた本

著者自身が書いているように
「なるほど、世界の経営者はこんな風に世界を学んでいたのか」
と感じることができる一冊だった

一つ一つのテーマでいえば
細かくデータが出ているわけではない

ただ、全体を通して知っておくべき世界経済の流れというか
政策と経済の関連がわかりやすく、丁寧に書かれた良書だと思う

下手な経済学の本を読んで、
数式の羅列で吐き気を覚える前に
こういう難しい事をわかりやすく説明してくれる本で頭を休ませた方がいい

世界の流れをつかみたい、
なんであの国はうまくいっているんだろう、
そんな疑問を持っている方は是非読むといい

逆に経済"学"が得意で、
数値、数式や理論をベースに正確に説明されないと許せない
という方にはお薦めできない

たぶんAmazonのレビューで辛口の人はこういう知識ベースがある人で、
この本は僕のような経済学素人向けなんだろう

正直言うと、こういう視点は20代半ばまでに養っておきたかった
簡単に、わかりやすく、世界の流れが把握できた、つもりになれただけで十分だ



・・・・

2011年1月9日日曜日

The Mysterious Art and Science of Knowledge-Worker Performance

先日のゼミで発表した資料


原文もここからDL可能

今回のテーマは
ナレッジワークに対してどう科学的にアプローチするか
という内容

ドラッカーが
ナレッジワークやナレッジワーカーにもっと注意を払うべきだと
主張したのが1959年

しかしマニュアルワークでテイラーやフォードが行ったような
科学的アプローチをナレッジワークに対して行った人間がほとんど見られない
というのが出発点

ナレッジワークが注目される理由は3つ
1.ナレッジワークがイノベーションの核である
2. 組織の成功には優秀なナレッジワーカーの採用と維持が欠かせない
3. ナレッジワーカーのパフォーマンスに焦点をあてる事で
  分断されがちな戦略プランニング、組織デザイン、IT投資
  といったタスクの統合につながる

ナレッジワーカーのパフォーマンスの問題点は3つ
1. ナレッジワーカー一人が重要になりすぎる
 (原子爆弾ももともとは一人の頭の中で発明される)
2. 重要な問題というのはいつも扱いにくいものである
3. 本当に重要な問題を解決するためには革新的な
  新しいコンセプトやツールの創造が必要になる

こういった背景からこの論文が書かれている

さて内容は大きく分けて二つ、
1.ナレッジワークに関する5つのキーイシュー
2.ナレッジワーカーのパフォーマンスを改善するために考慮すべきフレームワーク

ここで5つのキーイシューとは、
1.ナレッジワーカーのパフォーマンスを決定する要素はわかってきている
  あとはこれをどのように統合していくか

  ナレッジワーカーのパフォーマンスを決定する要素として
  Management,IT,Workplace designがパフォーマンスに影響することはわかっている
  しかしこれらを統合的に扱っている企業はほとんどない
  この3つの要素の間にある空間を埋めるモデルが必要である

2.多くの組織はナレッジワーカーをセグメントする事の必要性を認めない

  一つの主要な障害は"ナレッジワーカー"という言葉の一般的な使用法である

  大きな疑問、
  営業やマーケティング部のために働くというだけで
  ハードウェアエンジニアリング組織全体に対して同じソリューションを適用できるか?
  同じナレッジワーカーというだけで
  カスタマーサポートで学習されたナレッジをチップデザインの組織に移転できるか?

  どちらもできないのは明らかである

  しかしマネージャーはナレッジワーカーをセグメントすることに抵抗を示す
 
  その理由は
  組織のエリート主義的なパースペクションにつながる
  暗黙的な実力主義に感じてしまう
  という事

  こういった理由がある事は理解しつつも
  著者らはセグメンテーションを推奨している
  (後半のフレームワークに関連してくる)

3.誰もナレッジワーカーのパフォーマンスに責任を負ってると思っていない

  マネージャーに
 
  どの組織がナレッジワーカーのパフォーマンス向上に貢献しているか?
  と尋ねると多くが手を挙げる
 
  続いて
  ナレッジワーカーのパフォーマンスの責任を持つのは誰ですか
  と尋ねると手を上げ続ける人はほとんどいない

  マネージャーがナレッジワーカーのパフォーマンスの責任を持つのは明らかである
  しかし彼らは多くの場合、今期待されているパフォーマンスに焦点を当てる必要があり
  ナレッジワーカーのパフォーマンス向上に割く時間を見つけることができない

4.企業は職場環境のリ・デザインを繰り返すが何も学んでいない

  多くの企業は職場環境の変更をいろいろ試すが
  仮説や、記録もないままで何も学習していない
 
  新たな職場環境を決める際の決定因子が
  FAD,Fashion,Faith,Financeになってしまっている

  企業はインフォーマルなコミュニケーションを活発化するために
  ヒーターのある部屋を作ったり、カプチーノバーを作ったり、色々する
  しかし特定のデザインがインフォーマルな会議を活性化した証拠はほとんどない

  多くの場合、"ソーシャルスペースは空っぽ"である

  また、オープンな職場環境という案も、オープンにすればいいってものでもない
  オープンにしたことで、集中したい仕事は家でこなす社員がいたり
  機密度の高い案件を扱う職員は、
  オープンにすれば大幅に自分のパフォーマンスが落ちると懸念している

  ITサポートについてみると
  パーソナルデバイスはメジャーになりつつあるが
  結局、社内の基幹システムとはうまく統合されない
  なぜなら、管理、維持していくコストが高くつくからである
  著者らの調査した中で一番ITをうまく提供していた企業の手法は
  特定の仕事の役割やタスクが最もうまくサポートされる
  テクノロジーをどのように選択し、使用するか
  というトレーニングやコーチングをしていた企業である

5.ナレッジワークの合理化には抵抗が多い、ハイエンドの場合は特に

  ナレッジワークは合理化が進んでおらず
  ナレッジワーカーというのは合理化に抵抗者の一つである

  ナレッジワークの合理化に向けての二つの視点

  1.エンジニアリング原則が適用できるという仮説に基づくProcess視点での合理化

  1980年代から1990年代ごろまでは
  構造化しやすく、リニアにとらえやすく、繰り返しの多いタスクが対象であった
  現在はまだ構造化されていない繰り返しの多いタスクが対象になってきている

  2.物事を行うための暗黙的なコーディネーションを強調するPractice視点での合理化

  多くの企業においてよく行われるのが
  賢い人間を雇って、好きにやらせる
  という方法

著者らはこれらの5つのイシューを提議した上で、
ナレッジワークの生産性向上に向けて二つの検討項目を提示

1.ナレッジワーカーというのを一区切りにして同じものとして扱うのは間違っている
  =セグメンテーションの必要性

2.ナレッジワーカーが幸せに働けるように、彼らに
  どのように、どこで働くかをいくつかの度合いに分けて選択させる必要がある

ここまでが5つのイシューのまとめと、それに対する著者らの解決策の主張

この後、具体的な解決策としてフレームワークが出てくるのだが、
セグメンテーションとナレッジワーカーが選択できる範囲の掛け合わせの
マトリクスの中で、
コスト(金銭的、時間的)、ナレッジワーカーの満足度、マネジメントのしやすさ
を考慮してマネジメントシステム、IT、ワークプレイスデザインに
適切な投資をしましょうという内容
詳しくは論文自体を読めばそんなに難しくないのでそちらに譲る

このアーティクルのつぼは、
5つのイシューをわかりやすくまとめた事と、
セグメンテーション×選択範囲というマトリクスを利用して
マネジメント、IT、ワークプレイスデザインへの投資も科学的に判断しましょう
と問題定義できたことだと思われる




・・・・

2011年1月7日金曜日

専門学位論文 - 研究計画 -

研究計画の方向性にOKが出た
というか、昨年末には先生とのメールのやり取りでOKが出ていた

もともと研究したかった事があったので、
自分の中でのテーマ設定はすんなり決まっていたし
ゼミや授業を通じて学んだ理論、フレームワークは

こういう考え方は分析に活かせるな、
とか
このフレームを当てはめるとこう見えるよな、
みたいなことは段階的に頭の中で形作っていたので
研究方法に関してもほとんど苦労せずにOKをもらえた

学校に通う目的は人それぞれだけれども
自分としては専門学位論文を通じて学ぶ事が一番大きくなると考えている

もちろん授業で得られる知識や考え方は
とても身になる事が多いのだけれども

あたりまえの話を教わる事よりも、
自分の課題意識に対して解決策を自ら探索し、
体系的に整理するプロセスの方が後々大きな力になると思っている

プラットフォームビジネスをどうやってグローバル展開するか

という課題意識に対して、

異文化マネジメントというレンズを通して分析することは
今後の自分にとって大きな柱となるだろうし、
ここをやりきれば誰にも真似できないオリジナルな能力を手にできると思う

やる気がみなぎりすぎてすでに風呂敷広げすぎた感は否めないものの
とにかく来年の今頃に向けてしっかりと走り出したいと思う

2010年12月2日木曜日

Cross-Boder Negotiation

















先日ゼミでクロスボーダーの交渉術に関する
アーティクルを担当したおかげで、
ちょっとした記事の中に異文化間での交渉の壁というのを
見つけることができるようになった

2010年11月29日の日経新聞に掲載された記事で、
大陽日酸会長松枝寛祐氏のキューバとの交渉の記事だが、この記事内で展開される

・カストロ議長の許しがないと何も動かない状況
・のらりくらりが1ヶ月も続き、、、変な理由を持ち出して足止めする
・結局、1週間の予定が3ヶ月

という部分こそ異文化間での交渉の難しさだろう
日本なら考えられないようなことも
キューバの文化を知っていれば意外と対応できるのかもしれない

- 参考 -
大陽日酸会長松枝寛祐氏(中)キューバで商談悪戦苦闘(私の課長時代)(2010/11/29)





2010年11月27日土曜日

クロスボーダーでの交渉術

今回のゼミで担当したのは
「The Hidden Challenge Of Cross-Border Negotiations」
というアーティクルでどちらかというとプラクティカルな内容だった。


クロスボーダーでの交渉時における事例が多く
失敗しやすい点や、気をつけなければいけない点が
理解しやすかった。



2010年11月23日火曜日

グローバル企業の経営戦略

外務省の特命大使から見た日本の現状についてメモ

語学力:英語+αが世界標準そんな中、不利な日本語。
楽天、ユニクロの英語社内公用語化をどう見るか

グローバルビジネスリーダーの必須条件
語学、IT、ファイナンス、リーダーシップ
-競争相手は外国人だと認識すべし

サムスンの入社条件 TOEIC:900点ちなみに課長以上になるには920点が必要
ソニーは課長以上で650点

サムスン、ソニーどちらもグローバルな企業だが、
韓国のグローバル化に対する姿勢と日本の姿勢がこんなところにも出ている。


高麗大学卒業条件:TOEIC:800点
入学者数が減るかと思ったのに増加したとのこと

企業は文部科学省に頼っていてはいつまでたっても語学は伸びないと認識し、
経済界が教育も引っ張っていく気でやるしかない
そういった意味で上述の楽天、ファストリの英語社内公用語化は意味がある


国際競争力
航空(規制でダメになったアルゼンチンと一緒でハブになれない)
エネルギー(エネルギーがないのにサマータイムを導入していないなんて馬鹿なことはない)
時差(経度幅が30度くらいあるんだから時差があってしかるべき)

メキシコのヤクルト
一日に320万本を販売する
創始者、カルロス・春日:毎週木曜日は従業員の生活を知るために従業員の家で食事
一番早く来て一番最後まで働く


本当にただのメモだなこりゃ、、、


2010年10月19日火曜日

グローバル企業の経営戦略 第三回 資生堂の中国展開

1.中国で流通の革新
「直販制度」を採用
直販制度はいまや中国で当たり前の制度となっている

2.ボランタリーチェーンの課題への対応(ナレッジ移転)
美容部員の育成のため当初は来日し研修を受けていた
この初期段階の研修を受けた部員が現在は中国で部員を育てている

3.中国文化への適応、美容文化の啓蒙
そもそも過去、中国では化粧が制限されていた
(贅沢品として政府が規制していた)
この規制がなくなったときに資生堂は美容という文化を啓蒙していった
これが結果的に資生堂ブランドの根っこを作ることになった

4.中国でのブランド戦略
中国での所得ピラミッド構成と競合マッピングの分析から
ぽっかり空いている(今後大きく拡大する)事に気付いたプレステージマーケット
そこを狙った中国専用ブランド「AUPRES(オプレ)」の投入が
結果的に資生堂が中国でトップでいられる要因
ちなみに中国人はAUPRES(オプレ)が資生堂のブランドだと気付いていないそうである
(確か売上:1位:AUPRES(オプレ)、2位:資生堂)

5.偽者の存在とブランドコントロール
中国では当たり前のように偽者が流通する
偽者が販売される例としては
まず、正規品が数本購入される
その正規品を店頭では展示し、正規品が販売されているように見せる
しかし実際に売れた後に手渡すのは裏に置いてある偽者

たぶんこういう偽者流通の背景があるから
地方のマスマーケットに向けて
資生堂ブランドでのボランタリーチェーンの展開を急いでいるんだろう

個人的には資生堂ブランドでのボランタリーチェーンの地方展開は危険な気がする

なぜなら、日本でもそうであったように身近の小さなお店で売られている商品は
安っぽい陳腐なブランドに成り下がるリスクがあるからだ
少なくとも高級ブランドにはなりにくい

リスクと隣り合わせのこの決断がどうなるか、今後も注視していこう

6.BOP市場
昔の日本市場はまさにBOP市場だった

BOP市場への参入にあたっては、
昔日本が何をしてきたか、という経営史を学ぶとヒントがあるはず

例えばミシン
アメリカから入ってきたミシンは高価で庶民には手が出なかった
アメリカでは既に割賦販売が始まっていたが、
そもそも日本の庶民では分割された1/10の金額が払えない、、、
そこでジャノメ、シンガー社がとった方法は

高校生の女学生の所へ積立を薦める(月500円くらい)
この積立が20代前半で1.5万円~2万円貯まると
その女学生にミシンを渡す

まさにBOP市場をアイデアで攻略した事例だ


2010年10月18日月曜日

早稲田 MBA(夜間主) 試験

そろそろ入試が近づいてきましたね

いまさらかもしれませんが、とにかく何も決まっていないようならまずは早稲田ビジネススクールの資料請求から資料請求をして確認しておくといいと思います
今年受けないにしても、来年受ける際も内容は大きく変わらないと思いますので。

去年の今頃は僕もせっせと研究計画書、志望動機を書いていたものです
僕は予備校には通っていなかったので
誰にも研究計画書を添削してもらわずに受験しました
誰にも見てもらえない不安と闘いながら、、、

それが良かったかどうかは別として
高い予備校代を払わなくてよかった分はお得です

ことしの入試要項も見ましたが、
去年とエッセイの内容は大きく変わってませんね
(去年は4つテーマがありましたが)



出願期限が11月1日でおよそ半月、
仕事をしながら研究計画書を書くことを考えれば残る土日は2回

まぁまだ間に合うと言えば間に合う範囲です
僕の場合は1カ月前から
1回の土日に1テーマずつ書いていきましたが、
それの1.5倍くらいの速度で仕上げればいけるので無理ではないでしょう

とはいえ、何もなしではやっぱり書くのが難しいです
今から予備校も難しいようであれば参考図書を見る方がいいでしょう
巷には研究計画書の書き方を紹介している本もたくさん出ていますし
おすすめとしては、合格した人の研究計画書を紹介している本です
僕は下の2つを参考にしました

国内MBA研究計画書の書き方―大学院別対策と合格実例集国内MBA研究計画書の書き方―大学院別対策と合格実例集
飯野 一 佐々木 信吾

中央経済社 2003-07
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すべて合格実例!大学院に合格する研究計画書の書き方―研究計画書の成功ポイントを一挙掲載。学生・社会人対応すべて合格実例!大学院に合格する研究計画書の書き方―研究計画書の成功ポイントを一挙掲載。学生・社会人対応
工藤 美知尋

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試験の方式については前のエントリーにも書いたとおりですので、
そちらを参考に
早稲田MBAの試験に向けて

ちなみに去年の1次試験は大問2問で、

1問目は記事を読んで社説を書きなさいという問題

2問目は福祉経済についての経済学?の問題
ジニ係数の話や、2000年代の日本の政策の話

2問目は全く分からず白紙で出したのに合格したこの不思議

1問目に全力投球したのが良かったのか、
みんなが2問目を解けていなかったのか、
いまだに謎です


・・・・・

2010年10月17日日曜日

サービス・マネジメント ベニハナ・オブ・トーキョー

個人的には、
秋学期の授業の中でNo1
春学期を通してもNo1だと感じている授業

ベニハナ・オブ・トーキョーのケース

[大切なこと1:ケースのお作法]

まずは、ケースをやる際の基本的な事がやっとわかった
よくケーススタディでこの企業がなぜ成功したのか考える
というのがあるのだが、

成功ってなんだ??
っていつも思ってた

そもそもそんな事はビジネススクールの人間ならわかっていないといけなかった、、、

成功のひとつの尺度としては

ROE、もしくはROAなどの財務指標が良いこと
そして、それがどうしてうまくいっているのかをビジネスモデルに落とし込んで考える
これがケーススタディの基本のキでした

ROA = 売上高利益率(利益/売上高) × 資産回転率(売上高/総資産)

が高いということは利益率が高かったり、資産回転率が高かったりという
ビジネスの仕組みがうまく回っている要因がある
これを分析する事が大切なのだ

それを分析するための枠組みとして
活動マップ分析というのがある
これは、一つ一つの活動をマッピングして相互の活動の関連性を把握し、
さらにはその活動がどう財務指標に影響を与えているのかを分析する枠組みである

これは後付けで分析するときだけではなく、
今現在進行している自社の戦略を立てる時にも役立つ非常にいい枠組みだと思った
(活動マップの代わりにバリューチェーン分析をしたりもする)

[大切なこと2:良いビジネスモデルの4つの条件]

・効果
・効率
・模倣困難性
・拡張性(多店舗展開可能性、他の国への進出、他の商材への展開)

[大切なこと3:多拠点展開のジレンマ]

・各拠点の市場環境の異質性
 -需要の異質性
 -競争の多様性(売れ筋、顧客、競合情報のマネジメント)

・人的要因による社内オペレーションの非効率
 -マネージャーの管理能力
 -スタッフの業務遂行能力(クオリティ、スタッフ能力のマネジメント)

サービス産業は上のような要因が強く影響をするので
(特に人的要因による社内オペレーションの非効率)
製造業のようにたくさん作れば作るほど(拡張すればするほど)、
規模の経済が働くのでビジネスがうまく回る、というものではない


グローバル企業の経営戦略 第二回 総合商社

いくつか面白かった話

1.アメリカのカントリーリスクは何か?

カントリーリスクと言われると、

タイのような政情が不安定な国や
中国・ロシアのように政府が経済に介入してくるような国を思い浮かべていたのだが、
アメリカにもカントリーリスクがあると言う

あのアメリカにカントリーリスクって何だろう
言われてみればなるほどなって思ったし、
すでにグローバル化が進んでいる企業は気をつけていることだと思う

それはずばり訴訟リスク

最近で言えばメキシコ湾の油流出事故
あれも運営会社に何%か出資していたとかそれだけで
訴訟対象になってしまうのだから恐ろしい

アメリカの会社はそんな時どう対応するかというと、
すぐ倒産してしまうらしい、
倒産すればそれ以上お金をぶん取られることもないから
倒産して次のビジネスをするんだとか

日本の企業はコーポレートブランドや、
会社というのを存続したがるからそういう合理的な打ち手が打ちにくい
だから困るらしい

他には英語の下手くそな日本人が、
ちょっと気の利いた事を言おうとしたのが誤って伝わり、
後々、訴訟される事もあるらしい

特にセクハラ関連は気をつけた方がいいとのこと

うちの会社、この間アメリカの企業を買収していたけど
大丈夫だろうかとかなり不安になった

2.EUROへの進出時の問題

EUROではいわゆる同一労働同一賃金が厳格に守られるため、
部長クラスの日本人を送り込むとEURO圏の同ポストの人材と比べて
給与水準が高すぎる(商社でいえば倍くらいらしい)

だから日本人を送り込みにくい

同一労働同一賃金というのも結構曲者だ


世界でビジネスを展開するには本当にいろんな壁があるもんだ

この授業は体系だっているわけでもないし課題が多いわけでもないから、
ただ受講しているだけだと何も得られずに終わってしまうのだが、
実際に世界でビジネスを展開してきたゲスト講師の方の話が中心なので
課題意識を持って真剣に聞いていれば
机上の空論には出てこない生々しい現場の課題が見えてくる

次回も非常に楽しみだ


2010年10月8日金曜日

アントレプレヌールシップ

初回授業は「中小企業の新規事業開発」の第三部についての講義

正直、しっくりこなかった

理屈を整理したと言っているわりには、
ただのフローチャートだったり
曖昧模糊としてよくわからない

現実問題、実際のビジネスの場ってのは、
そんなものだと思う部分もあるが、
せっかく授業でやるのであればもう少し体系立てて整理して頭の基礎を築きたい


このままのペースでこの授業が進むと

完全にやりっぱなしになってしまうので、
次回からはもう少しインタラクティブに
こちらが先生から引き出せるように工夫をしようと思う


教科書自体もあまりお勧めできるような内容ではないが、

これはいいなと思った内容をメモしておく

・3Mのケースに学ぶ新規事業開発に必要なポイント
アイデアを否定する側には否定する根拠をしっかりと準備させる

解釈するに
新規事業開発が継続的に行われるためには、
新規事業開発に携わるインセンティブ設計が重要なのは疑う余地もない
ただ、これだけでは継続的には続かない
新規事業のアイデアを簡単につぶさないための制度設計を仕組みに組込む事も大切

なぜならば、新規事業のアイデアは
その時点では正確に把握できていないマーケットをターゲットするケースが多く、
既存事業を知っていればしっているほど、「できない理由」が思いついてしまうから
ジャッジをする側からすると、
変なリスクをとるより、
できない理由をつけて既存事業を守るインセンティブの方が強くなってしまう

「アイデアを否定する側に否定する理由のレポート」を要求するという考えは、

新規事業を開発するインセンティブ

と

既存事業を守ろうとアイデアをつぶそうとするインセンティブ

のバランスをコントロールする重要な制度設計だと感じた


他にはあまり、発見できなかった